猟銃等講習会(経験者講習)

初めて銃砲の所持許可申請をしたときは「初心者講習」を受講したはずだが、所持許可を得た後、3年毎に更新するためには「経験者講習」というものを受講し、「講習修了証明書」を入手しなければならない。ということはつまり、3年に一回は繰り返し受講することになるわけだ。

内容は、

・猟銃及び空気銃の所持に関する法令:2時間

・猟銃及び空気銃の使用、保管等取扱:1時間

を基本とするもので、たいてい半日で終わる。

 

他の地域では終了後に確認テストが行われるところもあるようだが、私の場合は考査(試験)などはなく、当日「講習修了証明書」が交付された。

専用のテキスト(教本『猟銃等取扱いの知識と実際』)が用意されているが、申込み時に配布されるところと講習当日に配布されるところがあるようだ。

(注:初めて銃砲所持許可を申請する場合は、猟銃等講習会の「初心者講習」を受講して修了証明書を取得しなければならない。これは講義時間も若干長く、考査(試験)もあるので、一日仕事となる。所持許可証なしで、いきなり経験者講習を受講することはできない。)

 

2020/12/05追記

令和2年(2020)の経験者講習会では、終了時に「経験者講習会効果測定」と題する確認テストが実施された。A4用紙一枚に10問の〇×式のもので、記名して提出した。合否判定などに使用するのでは無く、出席者自らの理解度確認のためということだった。解答に5分ほど時間が与えられ、その場で答え合わせがなされた。内容は常識的なものばかりだったが、「3か月」や「800個」のような数字の誤りをチェックする問題もあった。

ちなみに当日は、COVID-19対策のため、部屋に入場するときに検温され、手の消毒があった。大きなテーブルに1名ずつ着席し、出席者は計16名で、さらに2席の余裕があった。講義は銃砲の取り扱い=1時間、法令関係=1時間ほどで、DVDの視聴もなく、前回に比べ比較的簡略化されたような印象だった。

今回は、教本は当日会場で配布された。


申込み方法

大まかな流れとしては、警察本部のサイトで日程を確認し、所轄警察署へ訪問のアポを取ってから、警察署へ出向いて、希望の講習会を申し込む。それだけだ。経験者講習会の申し込みは、初心者講習会申し込みや所持許可申請とは違って、聴取などは無いので気楽だ。

 

まずは自分の地域での手順について予習しておこう。住所地の警察本部の公式サイトで、「猟銃等講習会」に関するページの中の「経験者講習」の欄を調べると手続き方法が出ている。

受講申し込み窓口は所持許可申請と同じ、所轄警察署の生活安全課だ。開催会場の警察署ではなく、あくまで住所地の所轄警察署である。(逆に、受講は所轄署以外の警察署でも可能である。)

 

サイトには講習の開催年月日や場所の予定が掲載されているので、希望する講習を選んで申し込む。各会場で定員があるので、早目が良いだろう。ただし、地域によっては、申込み受付開始日や締め切り期限が決まっていたり、住所によって会場を分けていたりするので、申込みのアポの電話を所轄警察署に入れるときに、希望会場での受講が可能か確認しておこう。

また、サイトには郵送や代理人による申込みの可能だとしているところもあるが、本人が来署してくださいといわれることもあるのでこれも確認する。

 

開催日程については、平日や土日などこれも地域によって様々である。場所も警察署内や市民会館、公民館、運転免許センター、ホテルなど色々な会場が使われているようだ。

ちなみに警視庁管内では、初心者・経験者ともに原則として土曜日の午前中に開催されていて、会場はほとんどすべてが都内の警察署で持ちまわりだ。

 

さて、経験者講習の受講申込みに必要な書類等はおおむね次のとおり。

 

・猟銃等講習受講申込書 1通(サイトからダウンロード可)

・顔写真 1枚 (6ヶ月以内撮影、30x24mm)

・猟銃・空気銃所持許可証

・印鑑

・手数料 3,000円

 

手数料は当日現金で支払う場合と府県の収入証紙で納める場合と、地域によって異なる。

私の場合は、いつものとおり署内の会計係で現金支払いだった。

(申し込み後の変更や納入金の返還は一切できないとのこと。) 

 

まずは生活安全課の担当警察官へ、申し込みのための訪問アポの電話を入れる。

空気銃を所持していることを前置きして、経験者講習受講の申込みをしたい旨を伝える。

現所持許可証の有効期限がいつかを聞かれることもあるので、所持許可証を手元に置いて電話しよう。

希望する日時と会場での受講が可能かも聞いてみる。この時点で定員と受講者数を管理している署や部門に確認を取ってくれることもある。

訪問予定日時が決まったら、その日に訪問して手続きするだけだ。

講習で使うテキスト(教本)は、私の場合は申し込み時に受け取ったが、地域によっては講習当日に配布されることもあるようだ。

 

なお、受講対象者として「猟銃または空気銃の許可の更新を受けようとする者で、有効な講習修了証明書を有していない者」というのがあるが、申請時点で有効な証明書を持っていても、次回更新時までに期限が切れるようならば申し込みは可能である。

 

講習内容

私が平成29年(2017)に受講した内容について記しておこう。場所は警察署の会議室で、受講者は40名ほどだったと思う。うち女性が2名ほど。席は指定されたところに座る。

0900 開始(警察署の銃砲担当警察官のあいさつ)

0915-1015 講義(猟友会:猟銃を中心とした銃砲の扱い方、模擬銃による実演も)

1015-1030 休憩

1030-1125 講義(生活安全課課長代理 警察官:法令)うち1030-50 狩猟を中心とした安全に関するDVD視聴

1125-1135 休憩

1135-1225 講義(同上:法令)

1230 講習修了証明書交付(席で手渡し配布。帰りに受領証を渡して解散。受領印必要)

 午前中だけの講義で、試験などはナシ。

 

法令は主に手続き事項と安全に関することが中心で、法律が改正されている部分についても確認したような感じだった。

講習修了証明書には、本籍地(地域によっては現住所)、氏名、生年月日、性別、そして、受講年月日と受講場所、交付年月日が印字されているが、記載事項に間違いがないか、受け取ったときによく確認しておこう。私が受講したときは、女性が「性別が男になっています」というミスを訴えていた。いちおう公的な書類なので、記載事項に相違があると後々ややこしいことになりかねない。

各種手続きでの提示は原本が必要なので、紛失しないように大切に保管しておくこと。

 

修了証明書の受領書に印鑑が必要なので、忘れないように持参しよう。

(将来、署名だけで済むようになると思うが。)

受領書には日付と住所氏名を記入して提出する。

 


「講習修了証明書」の有効期限は交付日より3年間だが、その間に他の都道府県に引越し(住民登録異動)した場合でも有効である。ただし、所定の「講習修了証明書等書換申請書」で住所の変更を申請し、書き換えを受ける必要がある。この申請書は、本籍地や氏名に変更が生じた場合にも使用する。